田中忠雄 という絵描きをご存知でしょうか？牧師の長男として1903年に札幌で生まれ、17歳で洗礼を受けてクリスチャンとなり、後に東京・赤坂の日本キリスト教団霊南坂教会の教会員となった彼は、聖書の世界を描いた作品を数多く残しました。光栄にも「日本有数のキリスト教画家」と呼んでくださる方々もいらっしゃいますが、自分自身のことは「絵描き」と称することを好んでいたようです。彼は終戦直前の1945年、空襲で家と一緒にほとんどの作品を焼失してしまいましたが、終戦後、実に多数の油彩画やステンドグラス、リトグラフ（石版画）などの作品制作に精力的に取り組んできました。それらの作品は今もなお、全国の教会や学校、美術館、あるいは個人宅などに残っています。さて、今このページをお読みいただいている皆様に三つ、お願いがございます。

 

①　ぜひ、どこかで田中忠雄の作品をごらんになってみてください

②　田中忠雄の作品に関する情報をお持ちでしたらお知らせください

③　田中忠雄の作品の、今後に向けた活動にご協力ください

 

上記のように、田中忠雄の作品は全国のいろいろな場所にあります。これから、どこにどんな作品があるのかを、少しずつこのページで紹介していきますので、ぜひ、それらの作品をごらんいただき、その作品に込められた聖書のメッセージや、田中忠雄本人の想いに触れていただけたらと思います。

 

　ただ、田中忠雄は実に多くの作品を残しました。油彩画だけでも数千点、版画や色紙なども含めたら数万点におよぶ可能性もあります。それらすべてが今、どこにあるのか、私たちも把握しきれておりません。そこで、皆様の中に田中忠雄の作品に関する情報をお持ちの方がいらっしゃいましたら、どうかその情報を、下記のメールアドレスまでお知らせくださいますよう、お願いいたします。

 

情報提供先アドレス ： tanakatadao1903@outlook.com

 

　田中忠雄の作品を少しでも多くの方々に見ていただいたり、知っていただいたりするのには、全国各地で個展などを開催するのが一番よい方法だと思います。そうした企画も考えてはおりますが、なかなか容易ではありません。そこでこのたび、このようなページを開設した次第です。

 

　来年は田中忠雄の生誕120周年にあたります。これを記念して、田中忠雄の作品を集めたカレンダーを作ろうと考えています。まだ企画段階ではありますが、詳細は追ってこのページでお知らせいたします。カレンダーが無事に完成したら、ぜひ皆様にお買い求めいただき、来年一年間、それをお手元に置いてお過ごしいただければと思います。その売り上げの一部は、献金として神様のご用のためにささげさせていただくと共に、個展の開催や作品の管理・修復・保存など、田中忠雄の作品の今後のために活用させていただきますので、どうかご理解とご協力をお願いいたします。

 

　田中忠雄という、激動の20世紀を生き抜いた一人の絵描きがこの世界に残した多くの作品には、聖書のメッセージと彼の想いが込められており、それがクリスチャンとしての彼の信仰の証しだったのだと思います。田中忠雄の遺族の一人として、できるだけ彼の遺志を継いでいきたい、そんな想いからこのページを開設いたしました。今後も順次、情報を追加し、内容を更新してまいりますので、またアクセスしていただければ幸いです。何卒よろしくお願い申し上げます。

 

田中知雄（田中忠雄遺族代表）

 

2022年9月11日　開設

• ※ 9月11日は田中忠雄の妻・志津の誕生日でした